Pythonの「オブジェクトメソッド」について聞いたことはあるけれど、その実際の使い方やメリットがよくわからない…そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、Pythonのオブジェクトメソッドを完全に理解し、あなたのプログラミングスキルを次のレベルへと引き上げる方法を、丁寧に簡単で具体的なコード例を交えて解説します。
オブジェクト指向プログラミングの基本から始め、オブジェクトメソッドの定義方法、基本的な使い方、さらにはよく使われるメソッドの例まで、実践的なテクニックを網羅的に学べる内容となっています。
この記事を読み終えるころには、Pythonプログラミングにおけるオブジェクトメソッドの理解と活用に関するあなたの悩みは全て解決されているでしょう。
Pythonオブジェクトメソッドとは?(基本概念の紹介)
オブジェクト指向プログラミングの基礎
オブジェクト指向プログラミングは、現実世界の物事を「オブジェクト」としてコンピュータ上で表現する方法です。

オブジェクト
あなたはロボットを所有しているとします。
このロボットを「オブジェクト」と考えていきましょう。
つまり、オブジェクトとは、プログラムの世界で扱う「もの」や「対象」のことを指します
プロパティとは?
このロボットには色々な特徴があります。
例えば、色(青)、サイズ(中)、名前(ロボ1号くん)などです。
これらの特徴が「プロパティ」です。
プロパティとは、オブジェクト(ロボット)の持つ特性や属性のことを指します。
簡単に言うと、そのオブジェクトが「どんなものか」を説明する情報です。
メソッドとは?
ロボットには、いくつかの操作や機能があります。
例えば、「歩く」「座る」「寝る」などです。
これらの操作や機能を実行するための命令が「メソッド」です。
メソッドとは、オブジェクトが実行できる「アクション」や「動作」のことを指します。
つまり、オブジェクトが「何ができるか」を示します。
Pythonでオブジェクトメソッドを使うメリット
コードの再利用性を高める
オブジェクトとメソッドを使うことで、一度作成したコードを様々な場所で再利用できます。
これにより、コードの量が減り、メンテナンスがしやすくなります。
プログラムの可読性を向上させる
オブジェクトメソッドを利用することで、コードが自然言語に近い形で書けるようになります。
これにより、他の人がコードを読んでも理解しやすくなります。
モジュール性の向上に貢献
オブジェクト指向プログラミングにおいて、オブジェクトとメソッドを上手く使うことで、プログラムを小さな部品(モジュール)に分けて開発することができます。
これにより、大きなプログラムでも管理しやすくなります。
オブジェクトメソッドの基本的な使い方
メソッドの定義方法
まず、メソッドを定義する際にはクラスから考えていく必要があります。
クラスとは、オブジェクトを生成するための設計図のようなものです。
オブジェクトとは、実際にプログラム内で動作する具体的なものを指します。
たとえば、「計算機」というクラスがあれば、そのクラスを使って作る特定の計算機がオブジェクトになります。
次に、クラスの中でメソッド、つまりクラスに属する関数を定義します。
メソッドを作るとき、最初の引数には自分自身を指す「self」という特別な言葉を使います。
これは、メソッドが自分が属するオブジェクトのデータにアクセスするための方法です。
具体的な例を見てみましょう。
class Calculator:
def add(self, x, y):
return x + y
calc = Calculator()
print(calc.add(5, 3))
8
Calculator
という名前のクラスを作成しました。
そして、その中にadd
というメソッドを定義しています。
このadd
メソッドは、2つの数字を引数として受け取り、その和を返す役割を持っています。
上記のコードでは、まずCalculator
クラスからcalc
という名前の新しいオブジェクトを作成しています。
その後、calc
オブジェクトのadd
メソッドを呼び出し、引数に5
と3
を渡しています。
結果として、これら二つの数の和である8
が出力されます。
クラス・オブジェクト・メソッドの具体的な例

わかりやすくするためにクラス・オブジェクト・メソッドの順に具体的な例をあげて説明します。
IceCream
クラスの定義
「IceCream」というクラスを考えてみましょう。
このクラスでは、アイスクリームの種類や味を扱い、アイスクリームに関する簡単な情報を表示する機能を持たせます。
class IceCream:
def __init__(self, flavor, toppings):
self.flavor = flavor
self.toppings = toppings
def describe(self):
print(f"これは{self.flavor}フレーバーのアイスクリームで、トッピングには{', '.join(self.toppings)}が乗っています。")
- プロパティ:オブジェクトの「特性」や「状態」を表す情報です
flavor
: アイスクリームの味を表します(例:バニラ、チョコレート)。toppings
: アイスクリームにかけるトッピングのリスト(例:チョコチップ)。
- メソッド:オブジェクトが行うことができる「動作」や「機能」です
__init__
: クラスのコンストラクタで、アイスクリームの味とトッピングを初期化します。describe
: アイスクリームについての説明を表示します。
IceCream
オブジェクトがメソッドを使用する例
class IceCream:
def __init__(self, flavor, toppings):
self.flavor = flavor
self.toppings = toppings
def describe(self):
print(f"これは{self.flavor}フレーバーのアイスクリームで、トッピングには{', '.join(self.toppings)}が乗っています。")
# アイスクリームのオブジェクトを作成
my_ice_cream = IceCream("vanilla", ["chocolate chips", "sprinkles"])
# アイスクリームについての説明を表示
my_ice_cream.describe()
これはvanillaフレーバーのアイスクリームで、トッピングにはchocolate chips, sprinklesが乗っています。
def _init_(self, flavor, toppings):の_init_の説明は、下記でしていきます。
コンストラクタの役割
コンストラクタは、クラスから新しいオブジェクト(インスタンス)を作る時に、自動で呼び出される特別な関数です。
この関数はオブジェクトが作られるときに、そのオブジェクトに初期値を設定するために使われます。
コンストラクタを使うことで、新しく作ったオブジェクトがすぐに使える状態になります。
__init__
メソッドの基本的な使い方
__init__
メソッドは、クラス定義の中で以下のように記述されます:
class ClassName:
def __init__(self, parameter1, parameter2):
self.property1 = parameter1
self.property2 = parameter2
ClassName
はクラスの名前です。__init__
はコンストラクタメソッドの名前で、固定の記法です。self
は現在のオブジェクトのインスタンスを指し、クラス内の他のメソッドやプロパティにアクセスするために使用されます。parameter1
,parameter2
は、オブジェクト作成時に__init__
メソッドに渡すことができるパラメータで、これらを使用してオブジェクトの初期状態を設定します。property1
,property2
は、オブジェクトが持つプロパティ(属性)です。
これらにパラメータの値を割り当てることで、オブジェクトの初期状態を設定します。
オブジェクトメソッドを活用したプログラミングテクニック
継承について
「継承」とは、既存のクラスの特徴を再利用しつつ、新しいクラスに追加の特徴を付け加えることを言います。
継承について説明するために、簡単な例を使ってみましょう。
想像してみてください、ある学校に「スポーツクラブ」というクラス(集まり)があり、その中にはさまざまなスポーツがあります:サッカークラブ、バスケットボールクラブなど。
これらのクラブはすべて「スポーツクラブ」の特徴を受け継ぎつつ、それぞれ独自の特徴も持っています。
親クラス:スポーツクラブ
まず、全てのスポーツクラブに共通の特徴を持つ「スポーツクラブ」という親クラスを作ります。
ここには、全てのクラブで必要な情報や行動が含まれます。
class SportsClub:
def __init__(self, name, members):
self.name = name # クラブの名前
self.members = members # クラブのメンバー数
def show_info(self):
print(f"{self.name}クラブのメンバー数は{self.members}人です。")
子クラス:サッカークラブ
次に、「スポーツクラブ」を継承して、「サッカークラブ」という特定のクラブを作ります。
サッカークラブはスポーツクラブの特徴を受け継ぎながら、サッカーに関する独自の特徴も持ちます。
class SoccerClub(SportsClub): # SportsClubから継承
def play_match(self):
print(f"{self.name}クラブが試合をします。")
子クラスは親クラスのプロパティやメソッドを継承します。
class SportsClub:
def __init__(self, name, members):
self.name = name # クラブの名前
self.members = members # クラブのメンバー数
def show_info(self):
print(f"{self.name}クラブのメンバー数は{self.members}人です。")
class SoccerClub(SportsClub): # SportsClubから継承
def play_match(self):
print(f"{self.name}クラブが試合をします。")
# スポーツクラブのインスタンスを作成
my_club = SportsClub("全体スポーツ", 100)
my_club.show_info()
# サッカークラブのインスタンスを作成
my_soccer_club = SoccerClub("サッカー", 25)
my_soccer_club.show_info() # 親クラスのメソッドを使用
my_soccer_club.play_match() # 子クラス固有のメソッドを使用
全体スポーツクラブのメンバー数は100人です。
サッカークラブのメンバー数は25人です。
サッカークラブが試合をします。
class ParentClass:
# 親クラスのメソッドやプロパティ
class ChildClass(ParentClass):
# 子クラスで追加するメソッドやプロパティParentClass
が親クラスで、ChildClass
が子クラスです。
子クラスは親クラスの名前を括弧内に記述することで、親クラスのプロパティやメソッドを継承します。
継承を使う利点
- コードの再利用: 共通の機能は親クラスに一度書くだけで、すべての子クラスがそれを使えるようになります。
- 拡張性: 新しいクラスを作る際、既存のクラスを基にして簡単に追加・拡張が可能です。
- 整理しやすい: 類似したオブジェクト間での共通点と相違点を明確にできます。
継承はオブジェクト指向プログラミングの強力なツールの一つであり、複雑なプログラムを効率的に、かつ整理して書くために役立ちます。
まとめ
Pythonのオブジェクトメソッドは、プログラミングの効率を大幅に向上させる強力なツールです。
この記事では、オブジェクトメソッドとは何かから始め、その基本的な使い方、よく使われるメソッドの例、そしてオブジェクトメソッドを活用したプログラミングテクニックまで、わかりやすく解説しました。
また、継承といったオブジェクト指向プログラミングの重要な概念を学び、これらの知識を身につけることで、あなたのPythonプログラミングはより洗練され、効率的なものになるはずです。
初心者の方でも理解できるようなシンプルな説明と具体的なコード例を通じて、Pythonのオブジェクトメソッドをマスターし、プログラミングスキルを一段と高めましょう。
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